『聴くInside BuildIt』第92回は、前回に引き続き、特別ゲストとして株式会社ダイジョーブCEOの山田智恵さんをお迎えし、お話を聞いていきます。今回は、紙のノートとスマホアプリ、双方の違いや利点にも触れながら、より効果的な振り返りのためのヒントを提供しています。ふりかえり・リフレクションを日常に取り入れていきたい方にお聴きいただきたい内容です。
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[富田] こんにちは。株式会社ビルディットの富田です。
[佐々木] アシスタントの佐々木まなみです。よろしくお願いいたします。さあ、前回に続いて山田智恵さんにお越しいただいています。山田さん、よろしくお願いします。
[山田] よろしくお願いします!
[佐々木] では、山田さんはどんな方なの?っていうことを詳しく知りたい方はぜひ前回の放送を聞いていただければと思います。そして、そんな山田さんなんですけども、 最近は本を出されたということで、詳しく伺えますか。
[山田] ありがとうございます。つい2ヶ月前、4月の半ばに「最高の未来に変える振り返りノート習慣」という本を出版させていただきました。
[佐々木] どういったものなんでしょうか。
[山田] 前回、ミーニングノートという本を出してるんですけれども、あちらは考え方と書き方をメインに書いてるんですが、 その出版の後に「書けてはいるけど振り返りが難しい」と結構声をいただいたんですね。皆さんすごく申し訳なさそうに「書きっぱなしになっていてすみません」と仰って、そっか、振り返りは難しいのかということが分かったので、振り返りだけに特化した本を今回書きました。
[富田] 私、振り返りと名がつくものはしっかり購入しておりますので、こちらの本、実ははじめ山田さんの著作と知らずに買いました。
[山田] ありがとうございます!知らなかったんですね笑
[富田] 読んでから、あれ、ミーニングノートの人の本だと気づきました。
[山田] 振り返りって、何をやったらいいかわからないっていう方がすごく多いので、あと反省しないといけないと思ってちょっと苦しい時間になってしまう方とか、目標とのギャップを探すにも、ギャップ、イコール、ダメなとこ探しの時間になっちゃうんですよね。
そういう、苦しいものって思う方が多いなっていう風に思ってるんですけれども、そのイメージを変えたいなと思って。
それで振り替えをする7つのスキルがあって、 このスキルを使って振り返りをしていくと、ポジティブに自分を励まして、自分のいいところを生かせるような振り返り方ができます。というのを伝えたくて書きました。
[富田] ですよね。私もこの本の感想をシェアし始めたら、もう本編の時間がなくなってしまいます(笑)。
[佐々木] そうですね、山田さんの新しい本はぜひ書店やamazonなどのネットでお買い求めください!
ということで今回は、山田さんは「ミーニング・ノート」や「振り返りノート習慣」ということで、 ノートをメインにされていらっしゃる一方、富田さんはアプリを開発していらっしゃるということで、そのノートとアプリのそれぞれの良さ、違いをテーマとしながら、どのようなことがあるのかなっていうのを今日は深堀りできたらと思っておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、タイトルコールまいりましょう。
━━ 聴くInsideBuildIt ━━
この番組は、1人1人の成長が世界をより良くするシステム開発会社の株式会社ビルディットが、 会社での取り組みや経営についてお話ししています。
[佐々木] それでは山田さんお迎えした第2弾は、ノートとアプリの違い、 振り返りをするために、それぞれの良さ、メリット、もしかしたらデメリットもあるかもしれませんが、そういったところについて議論を深めていけたらと思っております。もう早速富田さんにバトンタッチしてもいいですか。
[富田] はい!そうですね。私はノートも好きなんですよ。なので、両方を使い分けるというか、 私自身かなりノートとか、あと書く筆記用具も鉛筆を多用するんですよね。
実際いま、私の目の前に鉛筆が4本ぐらいあるんですけれども。なので、よく私をオフラインの場で見かけられる方は、鉛筆を削っている私を見て、鉛筆ですか。と言われます。
[山田] 味わい深いですよね。
[富田] そうなんです。この鉛筆削ってるところから書くぞっていう、セットアップできてる自分も好きだなみたいな、そんな感じにもなるんですけど。前回もお話してたんですけど、上からや下から、左から右だとか、ぐるぐるぐるって丸つけたりだとか、 線引いたりだとか、情報の構造とか関係なく、バーって瞬時に書けるノートの良さもあれば、アプリって、要はスマホなんですけど、 スマホは大体手放さずにどこでも携帯できて、移動中とか電車の中でとかで、すぐに書き始められる良さもあるかなっていうところと、あとは、デジタルで残ってそれがコピーやペーストして誰かに送るだとかみたいなところのフットワークの良さがあったりしますよね。
山田さんは、ノートの良さと、あえて言えばアプリと言いますか、スマホのようなデジタル機器を使って何かやることについては、どんな風に見ておられるんですか。
[山田] そうですね、ミーニング・ノートの場合は記憶するのをすごく大事にしていて、1週間チャンスを3つずつ毎日書き溜めて、1週間単位で振り返ってトップスリーを選ぶ、それが自分の優先順位を知るっていうところが1つ大事なポイントなんですが、もう1つ大事なポイントとして、その記憶の最前線にもう1回引き上げて忘れそうになってるものを復習するのも実は大事なんです。なぜかと言うと、自分の今大事にしたいチャンスのアンテナを高めるために、今大事なものはこれなんだと、記憶の最前線に置いておきたいというところがあります。
それにはやはりアナログの方が記憶の定着に向いてるのかなっていうのがあって、何かで読んだんですけど、記憶って位置情報で覚えてるらしいんですね。例えば、テスト勉強だと教科書の右上の方に書いてあったとか記憶してたりすると思うんですけど、そういう風に位置と記憶ってすごい関係があるらしい。アナログノートだと、書いた場所が固定されるので、記憶に残りやすいと考えていて、そこがちょっとアナログの良さでもあるかなという風に。
[富田] なるほど、記憶との関係性って感じですね。私も多分、このPodcastの過去の回で、 電子書籍と紙の書籍の違いのことを話してる時に、全く同じことを話したような気がするんですよ。私、電子書籍買うこともあるんですけど、紙を好む理由の1つとしては、読んでる最中の質感や、本のこの辺に出てきたとかっていう、図とセットで覚えてあったりするんですよね。
それが振り返りにおける記憶の呼び出しであったり、定着であったり、それと関係するんだなっていうところを今お聞きしながら、アプリでその体験をどうやったら作れるんだろうなって、考えてしまう部分もありますね。なかなかそこは難しいなって思うところですけど。
[山田] なるほど、でも、私、アプリの良さは思考をサポートしてくれるところじゃないかなという風にも思います。例えば、過去にもう忘れていたことをプッシュ通知で思い出させてくれたりとか、こちらが受け身で、思考を向こうがリマインドしてくれるみたいな。
そういうサポートはアプリならではの面白さだなっていう風に思いましたね。
[富田] そうですね、アプリの場合はおっしゃる通り、そのプッシュ通知って言われるようなものによって今日も振り返りやらなきゃとか、継続をまだ習慣化できてない方にリマインドするっていうところもありますし、 あとStockr(ストッカー)の場合は、再発見という機能があるんですけど、過去に作ったそのストックをまたランダムにピックアップしてお見せするというようなことをやることで、特に意識してなかったし、こんなこと書いた自分を忘れていたみたいなところで、半年前、1年前のものを見た時に、 そこから成長している自分を感じたり、あるいはあんまり変わってない自分を感じることができたりみたいな。そういう体験を作り出せるのは、アプリならではの面白さでもあるかなっていう風に思いますね。
[佐々木] アプリにせよノートにせよ、どちらもやはり継続することって振り返りにとってとても大事だろうなっていう風に聞いていて思ったんですけども、ぜひ山田さんはノートの立場で、富田さんはアプリの立場で、継続のために大事なこと、ポイントがあったらぜひ教えてほしいなと思うんですけども、いかがですか。
[山田] はい、そうですね。1つは道具です。ノートの場合道具はすごく大事なので、お気に入りのノートを手に入れるっていうの、自分の書きやすいものが見つけられるのはすごく大事かなと思います。
もう1つは誰かと一緒に振り返りをするっていうのはすごくおすすめです。
それをおすすめしてるのがコミュニティをやってる理由でもあるんですけれども、1人でもミーニング・ノートは振り返りできるものなんですけれども、人と話すと使う脳みそが違うと思うんですよね。
1人で書き出すっていう時に使う脳みそと、人と話したり人の話を聞く時に使う脳みそは全然違うと思うので、また違う刺激があって、より振り返りが深まるかなという風に思います。
あと人がやっていると、じゃあ私も頑張ろうっていう風に習慣ができるかなっていうのと。
あと、ごめんなさい、もう1つ最近発見したんですけれども、「めんどくさい」を潰さないとダメだなって思いました。
めんどくさいことを、意思の力で乗り越えなきゃと思うんですけれども、めんどくさいことは続かないので。
自分が無意識にめんどくさいと思ってること、例えば、私だったらペンを探すのがめんどくさいんですよ。なので、必ずノートにペン挟んでるんですね。そしたら、ゴソゴソと探さなくてもいいし、ペン挟んでいれば今週のページがわかるというのもあります。
[富田] それ確かにあるかも…!
[山田] そんなどうでもいいようなことでやめちゃうんですよね。習慣化を。
あと、わざわざノートタイムとか振り返りタイムを持たないようにしていて、それもめんどくさいからです。
[佐々木] 逆かと思いました。時間を設けた方がいいのかなと。
[山田] そう思いますよね。でも、疲れて帰った日に、よし、じゃ今日も座って書かなきゃとかって、しんどい日、絶対あるんですよね。だから、私はもう絶対に隙間時間にやることをおすすめしていて、例えば、会議と会議の合間とか、あと電車の中とかでもね、座れたらノートを広げて振り返るんです。
そういう風に、めんどくさくないようにするのが続けるコツかなって最近思いました。
[富田] めちゃくちゃ参考になりますね。
[佐々木] 参考になりますね!じゃあ今度は、富田さん、Stockrをしっかり継続させるためにはどうしたらいいですか。
[富田] 本質的なことは山田さんおっしゃることだなって本当思うんですけれども、あえてですよ、あえてアプリでっていうところで言うのであれば、今の山田さんがおっしゃってためんどくさいをなくすっていうところに近いかもしれないんですが、 Stockrのアイコンをでどこに置くかって結構大事なんですよ。
[佐々木] 確かに!アプリの位置!
[富田] ホームスクリーンの一番アクセスしやすいところに、 なんとなく別に見なくてもいいかもしれないSNS系のアイコンがあると、自分よりも人のやってることが気になっちゃって開きに行ってしまうみたいなのがあると思うんですけれども、それよりも手前というか、このiPhoneもAndroidも、多分1番下が固定のアイコンを並べられると思うんですけど、 ああいう特等席みたいなところに本当に継続したいもの、よくアクセスしたいものをちゃんと置いとくって、これ結構大事だったりはするかなって思いますね。
[山田] はい、大事ですよね!
[富田] 地味なんですけど、そういうことだとか、 あとは、アプリならではの体験で言うと、先ほどの再発見のように、アプリが教えてくれる自分の知らなかった自分みたいなものに出会う体験、Stockrでは入力したことをAIで解析して、あなたのストックって他人軸傾向にあるか、自分軸傾向にあるかだとか、現在軸傾向にあるか、未来軸傾向にあるかみたいなことを、客観視した形で教えてくれるような機能があったりするので、そういうレポート機能で楽しんでみるみたいなところもポイントです。
私がこのアプリを設計する上で気にしてるのは、何かやったことによって反映されていく、その自分の客観視されたデータっていうのが積み上げられて、 おそらくノートであれば何ページ目まで書いたっていうのも積み上げだと思うんですけど、そういう変化を感じながら楽しくやるっていうのが、やっぱ継続には大事なんじゃないかなっていう風に思いますね。
「筋トレ」と同じみたいなところもあるかもしれません。
[山田] 記録したことがちゃんと生かせたなっていう体験ができると、やった価値があったなっていう風にね。わかって続けたくなりますよね!
[富田] そうなんですよね。アプリのユーザーさんからも、これを続けることによって、色々この価値を感じていただけてるっていうような声が来たりもしますので。
ただこれは本当に最初のうちはなかなか感じにくい。これはおそらくミーニング・ノートとかも同じような部分だと思いますが、最初の1日、2日ではなかなかっていうところ。ここをどう超えていくかが大事なポイントだなって思いますね。
[佐々木] ありがとうございます。では、最後にですね、ぜひ山田さんにお伺いしたいと思います。
今後もっとこの振り返りを習慣化させる人、振り返りによって人生が変わっていく人を増やすために、 どのようなことをやっていきたいかなと思われてますでしょうか。今後の展望など聞かせてください。
[山田] 今後の展望ですね。やっぱりいかに続けられるかっていうところがすごく大事になってくると思うので、 楽しくできる方法ないかなって思ってるんですよ。例えばミーニング・ノートと、今回の振り返りノート習慣の本に関しても、もっとエンタメ要素と言いますか、真面目だけではない何かを付け加えられるといいなっていう風に思って、それがどういう形なのかわからないんですけれども、そういうことが今後できたらいいなという風に思っています。
[佐々木] ありがとうございます。確かに楽しみながらって本当に大事ですし、そうしないと続かないですしね。富田さんは今回2回にわたって山田さんのお話を伺ってどうでしたでしょうか。
[富田] いやもうほんとに大興奮の収録でした。 ありがとうございました。私もこの振り返りをアプリで始めていくっていう時に、ミーニング・ノート山田さんの著作をベンチマークしてたわけではないんですが、手帳がロフトさんやハンズさんで、わっと並ぶ季節があるじゃないですか。
ああいうもののようにそばに置いておけるような、で、自分が前に進むためのパートナーとなるようなアプリっていうのはどうやったら作れるんだろうというところからスタートして、このStockrというアプリがあるんですけれども、そこに振り返りっていうキーワードを入れたことによって、今回のようなご縁になり、いや、すごく面白かったです。
紙の体験も好きですけど、アプリでそれがさらにこう拡張したり、あるいは融合したり、そんなものが今後作っていけるんではないかなと、本当にワクワクするような時間でした。ありがとうございました。
[佐々木]ありがとうございました。ということで、2回にわたって山田智恵さんをゲストにお迎えしました。ぜひまた遊びに来てください。
[山田]ありがとうございました。楽しかったです!
[佐々木]さて、番組を聞いて、ご質問やご感想、お問い合わせがありましたら、番組説明欄に富田さんの会社のURLを記載しております。そちらからぜひお願いいたします。
[富田] はい。この番組は、Spotify、Apple Podcast、AmazonMusic Podcastの各サービスでもお楽しみいただけます。番組を聴いて気に入っていただけた方は、購読やフォローの設定をよろしくお願いします。
[佐々木]それではみなさん、ここまでお聞きいただきありがとうございました。
[山田・富田]
ありがとうございました!
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